プログラミング
PROGRAMMING
「inFAMOUS: Second Son」のエンジンに注目したポストモーテム
Engine Postmortem of inFAMOUS: Second Son
http://schedule.gdconf.com/session-id/826056
Adrian Bentley | Lead Engine Programmer, Sucker Punch Productions
都市部を舞台にしたオープンワールド型のスーパーヒーローゲームを作りたいと思ったことはありませんか? カットシーンの限界を超えてプレイヤーの感情に訴えたい、目を見張るようなパーティクルエフェクトをレンダリングしたいと? もしくは、作ったゲームをとにかくPS4で傑作に仕上げたいと?
このセッションではSucker Punchが「inFAMOUS: Second Son」のエンジン設計に際して、PS4の性能を活かせるように施した工夫を紹介します。我々がとったスレッド化のアプローチ、その長所と短所、コンテンツの作成と調整を簡単にするための工夫、そして我々がどのようにコンピュートシェーダ(訳注:原英文は「how we utilized compute and the PS4's GPU」となっていますが、「shader」が省略されているものと判断しました)とPS4のGPUを活用して新たな高みと呼べる画質を実現させたかを演題にします。
得られる知見
参加者は「inFAMOUS: Second Son」のエンジンがどのような仕組みになっているのかの概要理解と、PS4向けにゲームエンジンを最適化する際の多数のヒントを得られるでしょう。
想定聴講者
ゲームエンジンまわりの各概念、とりわけレンダリング関連のものをある程度理解しているプログラマーを想定したセッションです。
「スプリンターセル ブラックリスト」でのAIの知覚と認識のモデリング
Modeling AI Perception and Awareness in Splinter Cell: Blacklist
http://schedule.gdconf.com/session-id/826366
Martin Walsh | AI Lead Programmer, Ubisoft
最近のゲーム作品でステルス要素や、AIとのより有意義なインタラクションを盛り込んでいるものが増えていることにより、ユーザーのAI知覚モデルに対する期待は、単純な視野コーンと可聴半径を超えたものとなっています。
AIにリアルな視覚と聴覚を期待すると同時に、社会的、環境的、文脈的な認識をも期待されているのです。換言すると、ユーザーはAIが多種多様な状況において、多岐に渡る刺激を人間さながらに知覚して反応することを期待しているのです。しかしリアルな知覚と行動だけでは不十分で、プレイヤーにはモデルおよびAIの現在の状態を理解できるような明確なフィードバックが必要です。
このセッションでは(ユービーアイソフトのAIリードプログラマーである)Martin Walsh(マーティン・ウォルシュ)が「スプリンターセル ブラックリスト」で採用したモデルについて、採用の理由、遭遇した課題、そしてリアル感を維持しつつプレイヤーに一貫性のあるフィードバックを提示するための総合的なアプローチについて説明します。
得られる知見
リアル嗜好のゲームでのAIの知覚と認識のモデリングに際したアプローチのうち、有効なものとそうでないものについて、および、プレイヤーにリアルでありながらわかりやすいフィードバックを提供する方法について、それぞれ明確な事例を紹介します。各々の紹介事例は、参加者が現在従事中のプロジェクトに直接適用できるくらい詳細なものとなっています。
想定聴講者
AIプログラマーおよびゲームデザイナーを想定しています。前提知識は特に必要ありませんが、ステルス要素があるか、よりリアルなAIによる知覚、認識、反応が望ましいゲーム作品に従事中の方々こそ、得るものが最も多くなるでしょう。
「inFAMOUS: Second Son」のパーティクルシステムのアーキテクチャ
The inFAMOUS: Second Son Particle System Architecture
http://schedule.gdconf.com/session-id/825806
Bill Rockenbeck | Coder, Sucker Punch Productions
パーティクルエフェクトは「スモーク」「ネオン」などのスーパーパワーが登場する「inFAMOUS: Second Son」では中心的な役割を担っています。パーティクルシステムはテキストベースの強力な式言語でオーサリングされており、エフェクトアーティストが複雑な処理を作成できるように高度な柔軟性が確保されています。同言語はPSSLにコンパイルされ、PlayStation 4のGPUの非同期処理キュー(asynchronous compute queues)で実行されます。
このセッションではパーティクルシステムのランタイムおよびオーサリング環境について解説し、シンプルな要素を組み合わせることで見応えのあるエフェクトを生み出せる多数の事例を紹介します。並列度合いの高いGPUでの効率的な実行を目指す際に遭遇した様々な課題に対する、我々の解決方法も説明します。
得られる知見
参加者は「inFAMOUS: Second Son」のパーティクルエフェクトを作成する際に使用されたコンポーネント、すなわち、カールノイズ、アニメーテットメッシュ、ペアレント/チャイルドシステムのほか、それらを組み合わせて様々なバリエーションを作り出すことも可能にする式言語的フレームワークについて知ることができるでしょう。また、我々がPS4のGPUをどのように非同期コンピュートベースのエフェクト処理に活かしたかも学べるでしょう。
想定聴講者
このセッションは「inFAMOUS: Second Son」のパーティクルシステムが内部構造的にどのように実装されているかに興味のあるエフェクトプログラマーやテクニカルアーティスト、および、コンピュートシェーダの性能の活用に興味があるプログラマーの参加を想定しています。
Low-Level Shader Optimization for Next-Gen and DX11
次世代機およびDX11用のローレベルシェーダ最適化
http://schedule.gdconf.com/session-id/825703
Emil Persson | Head of Research, Avalanche Studios
このセッションでは事例の検討を通じてハイレベルのシェーディングコンストラクトと、その背後にあるハードウェアのアセンブリ指令(hardware assembly instructions)との対応状況、および、特殊なGPUインストラクションにアクセスするための既定義要素(intrinsic)について解説します。整数演算、ダブル、ブランチングおよびコンピュートシェーダなどの、現行シェーダの使用を話題にします。ローレベルの最適化テクニックの数々を紹介し、ハイレベル言語でシェーダを書く際にclose-to-the-metal的考え方の利点を提示します。
焦点は次世代機に搭載されているGPUアーキテクチャであるGCN、およびPC用の最近のAMD製GPUですが、現行のあらゆるGPUに適用可能な一般的な最適化についても演題とします。
得られる知見
参加者はGCNアーキテクチャ、およびハイレベルのシェーディング言語コンストラクトが実際のハードウェアのシェーダ指令にどのように対応しているかの理解を深め、次世代機およびPC用の高性能シェーダが書きやすくなることでしょう。
想定聴講者
グラフィックプログラマーやシェーダライター、それも経験のあるプロフェッショナルから初心者まで幅広い方々を想定したセッションです。HLSLもしくはそれ以外のシェーダ言語の基礎的理解は必須です。
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