新刊「遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継」
出版記念特別講義イベント【4月13日(金)】
「ゼビウス」「ドルアーガの塔」などのゲームデザイナーとして著名で、株式会社モバイル&ゲームスタジオの取締役会長。近年では日本デジタルゲーム学会理事・研究委員会委員長、さらにはCEDECのプログラムワーキンググループ(ゲームデザイン部門)も務められるなど、多方面でご活躍中の遠藤雅伸氏の新刊「遠藤雅伸のゲームデザイン講義実況中継」が3月末に出版されます。
また出版を記念して、秋葉原・書泉ブックタワーで購入された方には、遠藤雅伸氏の出版記念特別講義受講券が進呈されます(4月13日(金) 18:30- 会場:書泉ブックタワー)。サインセッションも予定されているそうなので、ぜひチェックしてみてください。
内容については、遠藤氏のブログ「ゲームの神様」で目次が掲載されています。
(まえがきより抜粋)
04年から東京大学大学院で、コンテンツ創造科学産学連携教育プログラムが始まり、遠藤もゲーム系の1コマを担当したのだが、ゲーム作りに必要な知識や分析力は、座学では身につかないと感じていて、05年から通年週2コマの演習を行なうことにした。本を読んだり、ネットで調べればわかる事は、教えなくても自分から勉強してくる生徒たちばかりで、本当に伝えるべきことは、経験則や価値基準の多様性ということに気付かされ、先生としても生徒に育てられた数年間だった。
そして11年の4月から、宮城大学でゲームデザインに関する、半期2単位の講義をすることになったのだが、おりしも震災があって4月は大学も閉鎖状態だったので、集中講義に耐えられるようにカリキュラムを構築し直す機会ができた。ついでなので、エンターテインメント性が高くて、ゲームデザインの本質が理解しやすい演習も、いくつか考案して実際の授業に臨んだわけだ。結果として学生からも好評で、ゲームのみならず、コンテンツ制作全般に通じる「気づき」を与えられたみたいで、自分としても満足している。
「それなら、若手社員向けに、会社でもやってくださいよ!」という要望に応えて、大学の1コマ90分を60分に圧縮した形で、社内セミナーとして行なってみた。スケジュールの関係で参加できない人の便宜を図って、ビデオを回していたのだが、この動画の存在が人に知れることになり、内容がおもしろいから広く紹介してくれ、ということで、本書が生まれることとなった。
エンターテインメントコンテンツ、特にゲームには「こうすればOK」という確立された基準や方法はない。ないというか、流行と市場と技術の進歩によって、予測不可能な方向に変化していく。その意味では、84年に自信を持って世に出した「ドルアーガの塔」が、今評価すると、難易度が高い上に、不親切でユーザーを無視している、最低のゲームデザイン例となってしまうように、本書の内容も11年下半期に通用していた話で、数年で陳腐化する可能性が高い。是非、ここで書かれていることを1つの定点として、新しい時代の新たなゲームデザインを作り出してほしい。
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