SIG-Womenのメールインタビューでマトリックスの高崎奈美さんに回答いただきました

投稿日時 2014-07-03 10:59 | カテゴリ: IGDA

SIG-Womenのメールインタビューでマトリックスの高崎奈美さんにご回答いただきました

IGDAのSIG-Womenでは毎月、全世界の女性ゲーム開発者に対してメールインタビューを行っています。このたび先方から依頼を受け、マトリックスの高崎奈美さんにご協力をいただきました。原文の日本語を共有させていただきますので、ぜひご覧ください。なお高崎さんはCEDEC2014でパネルディスカッション「ゲーム業界における女性の働き方」にも講師参加される予定です。
プロフィール

名前:高崎奈美 株式会社マトリックス
職業:ディレクター(元アーティスト)
経験年数:21年
位置:東京

代表作:
「ゲームで発見!たまごっち」(ゲームボーイ 1997年 バンダイ)
「METAL SLUG 4」(アーケード、その他 2002年 SNKプレイモア)
「THE CON」(PSP 2005年 SCEA 2005 E3 Best Fighting Game受賞)
「FINAL FANTASY XII REVENANT WINGS」(ニンテンドーDS 2007年 スクウェアエニックス)
その他、開発経験ハードウェア:
ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、バーチャルボーイ、スーパーファミコン、Pippin atmark、ワンダースワン、PC、アーケード、
プレイステーション、プレイステーション2、XBOX360、PSP、ニンテンドーDS、スマートフォン 等

その他:
20年以上、ゲーム開発に主にアーティストとして関わってきました。
現在はスマートフォンゲームのディレクターをしています。
プロジェクトマネジメントの知識や経験を生かし、チームビルドを得意として日本のゲーム開発をしています。
ゲーム開発に関わる女性が長く働けるように支援し、コミュニティ等を通して活動しています。

1. 今読んでいるもの、遊んでいるものを教えてください

今積極的に読んでいるのは、プロジェクトマネジメントや人材育成等の本です。
特に他業種の物を読みます。ゲーム開発に関わらず色んなビジネスの場の事例が知りたいので。

遊んでいるのはスマートフォンのゲームが多いです。
カジュアルな物からリッチな物も増え、どこでも遊べるのが良い。

2. 自分がゲーム業界で働きたいんだ、と気付いた瞬間はいつでしたか?

私は学生時代に漫画家として仕事を始め、出産を機に近くの会社に就職をしたらたまたまゲームを作る会社でした。
なので目指した訳ではないのですが、気がつくと個人で描く漫画よりも集団で作るゲーム作りにはまってしまい、20年以上経っていました

3. お気に入りの失敗談を教えてください

フリーで在宅の仕事をしていた時、描いたグラフィックが「呪われた」と言われました。
勧められるままにお祓いを受けたのですが、未だに原因は解りません。

4. お気に入りの成功談を教えてください

・自分の描いたゲームが世代を超えて愛されている事
・ニンテンドーDSでハードの限界にチャレンジしつづけ、美しい表現を可能にした事
・PSPのゲーム制作で、がE3で「Best Fighting Game」を頂いた事
・Unityを使用したゲーム制作のスタイルを構築できた事

全ての成功がチームの皆の協力あってこそ。
良いチームに出会えてばかりの経歴が、一番の成功談とも言えます。

5. 今まで受けた中で一番よかったアドバイスは何でしたか?

「出る杭は打たれるが、出過ぎたら打たれない」

6. あなたについて、あまり知られていないコトをひとつ教えてください

20歳と19歳の息子と娘がいます。
離婚してほとんど離れて暮らしていましたが、ゲームを作り続けていたらまた会えると思って制作を続けてきました。
そして今、二人ともゲーム開発に関わりたいと思ってくれているようで、私はとても嬉しいんです。


7. 今ゲーム業界で起きている流れのうち、一番ワクワクしているものはどれですか?

インディーゲームの情熱


8. 何か付け加えておきたいことがあれば!

ゲームを作る仕事は本当に楽しく、情熱的です。
時には苦労もするし泣きたくなる事もあるけど、得られる事がとても大きい。
まるで醒めない恋をしているようです。

みんなも長く続けて欲しい。

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翻訳  David Sim Wei Lun(IGDA日本 Internationalization Force)

 





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